「ぼくを食べる動物」って聞くと、変な気持ちになる?でもね、地球で一番ぼくを大切に扱ってる動物は、ぼくを食べる動物なんだ。今日はハダカデバネズミの話をするね。
この格言の出典・元の意味
ハダカデバネズミは東アフリカの地下に住む小さな哺乳類。見た目はピンクのしわしわ、目はほぼ見えなくて、出っ歯がトレードマーク。普通のネズミの寿命は2〜3年なのに、ハダカデバネズミは30年以上生きる。哺乳類のサイズに対して寿命が4倍以上っていう異常値なんだ。
しかもがんにほぼならない。酸素ゼロの環境で18分生きられる。痛みを感じにくい。研究者の間では「老化しないらしい唯一の哺乳類」って言われていて、人間の長寿研究の希望の星になってる。
地下の暗いトンネルで、数百匹の群れで暮らす。1匹の女王を中心にした社会で、女王だけが繁殖する。アリやハチみたいな真社会性っていう仕組みで、哺乳類でこれをやるのはハダカデバネズミとダマラランドデバネズミだけ。本当に変な動物なんだ。
母親はぼくを子に食べさせる
ここからがぼくの話。ハダカデバネズミの母親は、自分のぼくを子に食べさせる。これを食糞(しょくふん)って言うよ。お乳の代わりじゃなくて、お乳プラス、ぼく。
なぜぼくを食べさせるか?答えは腸内細菌。子の腸はまだ細菌がいない状態。ぼくを食べさせることで母親の腸内細菌をそのまま子に渡せる。地下の限られた食事を消化するには、特殊な細菌が必要なんだ。お乳だけじゃ足りない。
さらにすごいのは、ホルモンも一緒に伝達されること。研究では子育て中の母親のぼくを食べた仲間が、自分も子育てモードに入るって分かってる。ぼくを通じて「今は子育ての時期だよ」って情報がコロニー全体に広がるんだ。ぼくはコロニーのスマホみたいなものなんだよ。
地下のコロニーは、ぼくでつながってる
ハダカデバネズミのコロニーは専用のトイレ部屋を持ってる。ぼく達はそこに集められて、特別な役割を果たす。コロニーの仲間が女王の匂いがする場所をぼくで嗅ぎ分けて、今どこに女王がいるか・誰が子育てしてるか・敵が来たかを判断してる。
つまりハダカデバネズミにとって、ぼくは食事であり、命のバトンであり、通信ネットワーク。1つの動物が、ぼくをこんなに多機能に使ってるのは地球上で他にないかも。
うんちくん的に読み解くと
ぼくの目線で言うとね、ハダカデバネズミの世界では、ぼくは捨てるものじゃなくて、命そのもの。お乳だけでは育たない、お乳とぼくで初めて子が育つ。腸内細菌は親から子へ、ぼくを介して受け継がれる。これって、考えると哺乳類の進化の中ですごく原始的で、すごく賢い仕組みなんだ。
人間は、お母さんが赤ちゃんにお乳とキスで腸内細菌を伝えるって研究がある。ハダカデバネズミほどダイレクトじゃないけど、「腸内細菌は親から受け継ぐ」っていうルールは哺乳類共通。人間もぼく達と無関係じゃない。
今日からできる1つのこと
明日トイレに入ったら、ぼくをちょっとだけ観察してみて。
ハダカデバネズミはぼくの匂いと味で仲間の状態を読み取ってる。それは「観察」の極限の形。人間は鼻で嗅いだり食べたりはしないけど、形・色・量を見るだけで、自分の体調・食事・ストレスがすごく分かるんだ。
ハダカデバネズミにとってぼくがコロニーのスマホなら、君のうんちくんアプリは自分の体のスマホ。毎日のぼくを記録すると、ハダカデバネズミの女王みたいに自分の体を統治できるんだよ。
まとめ
ぼくはね、ハダカデバネズミの世界では命のバトンで、コロニーの通信網。お乳と一緒に親から子へ渡されて、仲間同士の絆を作ってる。30年以上生きる長寿動物の秘密は、ぼくにある。明日トイレで1秒だけぼくを見てみて。それだけで、ハダカデバネズミと君の関係はちょっと深くなるよ。